中国 下水道から噴き出す悪臭と“黄金の泥” 市民は「雨のたびに地獄」

「金色の悪夢」 洛陽の街が糞便まみれに【動画あり】

2025/07/04 更新: 2025/07/06

中国河南省洛陽市で7月1日、連日の豪雨が下水道の詰まりを引き起こし、観光地・應天門(おうてんもん)周辺が「金色の泥(糞便)」に覆われる異常事態が発生した。

九つの王朝が都を置いた歴史の街・洛陽が、大雨で「黄金の戦場」に……観光地が糞水(排泄物を含む水)に覆われ、中国の排水問題が露呈。

SNSには「街が黄金の戦場と化した」とする映像が続々と投稿され、ぬかるんだ糞泥に足を取られて転倒した人々が、「黄土軍の兵士」さながらの姿で泥まみれ(糞まみれ)になりながら立ち上がる様子を映し出した。

現地報道によると、大雨によって排水が追いつかず、多くのマンホールから糞便が逆流、汚物が勢いよく噴き出した。

通行人が次々と滑って転倒するなか、周辺の飲食店は悪臭と足場の悪さで一時営業停止を余儀なくされ、2日朝も街は人通りが途絶えたままだった。

さらに、中心部の路面が崩壊し、大きな陥没穴まで出現した。専門家は「これは自然災害ではなく、明らかな人災だ」と断言する。もともと欠陥のある排水インフラに、手抜き工事と維持の怠りが重なり、中国各地で同様の災害が繰り返されているのは、制度の必然とも言える。

都市の顔を飾るのは歴史ある楼閣ではなく、見て見ぬふりを続けた「下水の代償」──洛陽の「黄金」伝説は、今や笑えぬ現実である。

 

(現地の様子)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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