中共の認知戦に警戒 専門家が日米官民連携を呼びかけ

2026/03/19 更新: 2026/03/19

中国共産党(中共)当局関係者がChatGPTを利用し、高市早苗首相に対する世論操作を企図していたことが明らかとなり、広く関心を集めている。

米OpenAIは報告書で、中共当局と関係する人物がChatGPTを利用し、SNS上で高市早苗首相の政治的イメージを損なうための否定的な情報発信を試みたと明らかにした。

麗澤大学の佐々木類教授は、中共にとって高市早苗首相は障害となる存在であり、その対外政策の根本は日米関係の分断にあると指摘したうえで「中共にとっては、高市政権を揺るがすことができるのであれば、あらゆる材料が利用される」と述べた。また、より多くの日本人を取り込むため、中共は国内世論を攪乱していると説明した。

最終的にAIシステムは中共関係者への協力を拒否した。この一件は、中共がAIを利用して認知戦を展開していることへの警戒感を改めて高める結果となった。佐々木類教授は、日本のメディアによる広範な報道が、社会に対する警鐘として一定の役割を果たしたとの見方を示した。

佐々木類教授は「認知戦とは情報を直接人の思考に送り込むものであり、その手法は一部で公然と行われ、ますます複雑化している」と述べ、事態の深刻さを強調した。

近年、日本はサイバーセキュリティ、認知戦、AIガバナンスを国家安全保障および経済安全保障の重要分野と位置付けており、政府は昨年「能動的サイバー防御法」新たな「サイバーセキュリティ戦略」「AI推進法(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)」などの関連法を相次いで成立させた。

佐々木類教授は、政府が虚偽情報に対し公式サイトや報道を通じて迅速に対応する責任があると指摘し、日米の民間レベルでの協力強化の必要性にも言及したうえで、「政府と民間が連携し、日本全体として対応する体制を構築すべきだ」と述べた。また、OpenAIに限らず、技術の適切な活用について官民で検討を進める必要があるとした。

OpenAIの報告を踏まえ、佐々木類教授は、中共当局による国内外の批判者や各国首脳に対する世論操作は大規模かつ継続的であり、数百人規模の関係者と数千の偽アカウントが関与しているとの認識を示した。

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