諸葛孔明――彼の妻は本当に醜かったのか【千古英雄伝】
古代中国では、結婚式の際に花嫁が「紅蓋頭(ホンガイトゥ)」と呼ばれる大きな赤い頭巾をかぶる習慣がある。実は赤い頭巾を最初に使った女性は諸葛孔明の妻・黄月英であるという言い伝えがある。
【古典の味わい】刎頸之交(刎頸の交わり) 『十八史略』より
相手のために自分の首が切られてもよい、と言えるほど厚い友情のことです。
善良な医師
1960年代、中国の淮北(安徽・江蘇)地区に、医術に優れた高尚な医師・賈氏がいた。彼は患者に因果応報の理を話し、良い人間になるよう説いていた。そのため、彼は「賈善人」と呼ばれるようになった。彼は貧しい患者からは診察料を受け取らず、困っている人にお金を与えた。
高潔な美女 王昭君
古代中国の四大美人と言えば、西施(せいし)、貂蝉(ちょうせん)楊貴妃(ようきひ)、王 昭君(おう しょうくん)。権力者を翻弄する程の美貌を兼ね備えた彼女たちは皆、波乱万丈の人生を送りました。今回は、誠実で高潔だったという王昭君の物語をご紹介します。
【古典の味わい】景公之馬(景公の馬) 『説苑』より
晏子は、愚かな身代わりを演じて、無意味な処刑をすることの非を景公に悟らせます。
【掌編小説】腕を折った翁 白居易「新豊折臂翁」より
新豊の村で出会った一人の翁。その右腕は、異様に折れ曲がっていた。
梅の愛
梅雨の晴れ間、私は毎年、梅の実を漬けます。そんな時思い出すのは、私の友人のお母さんが教えてくれた「梅干しの歌」です。 早春には美しい花、初夏には青々とした実というように、人々に
韓信――偉大な武将【千古英雄伝】
長い歴史において名を残した人物が、幼少の頃は貧しかったり、虐められたりして苦を嘗めたという逸話がたくさん残っています。彼らはこれらの苦労があったからこそ鍛えられ、偉大な事を成し遂げられたのかもしれません。今回は、韓信という人物の物語を紹介します。
【古典の味わい】蘇武持節(蘇武、節を持す)『蒙求』より
蘇武は、武帝に賜った節を持して、その忠義を貫きました。
一諾千金 信義を重んじる古人
「信」とは何でしょうか。「信」は儒家の云う五徳「仁、義、礼、智、信」のうちの一つです。「人をして信無くば、その可なるを知らず」と孔子は述べています。信義を重んじない人は社会に居場所がなく、何事をも成し遂げることができないという意味です。それ故に古の人々は誠実であることを人間道徳の涵養の基礎とし、自らの身を修め、家庭を整え、国を治め、太平の世を成す規範としたのです。
<心の琴線> 小さな白いヒヤシンス
いつものように私は、娘を迎えに幼稚園に行った。 若い女性の担任の先生が、少しためらってから、私が恥ずかしくなるようなことを話し出した。
【古典の味わい】貞観之治(貞観の治) 『十八史略』より
令和の今こそ「古典の味わい」を大切にしていただきたく、本コーナーをお届けしていきます。
【掌編小説】月と遊ぶ 李白「月下独酌」より
月を友として迎えれば、我と、我が影と、三人になる。
【掌編小説】炭売りのじいさん 白居易「賣炭翁(炭を売る翁)」より
長安の南に、終南山という山がある。その山の麓に、炭売りのじいさんがいた。
【掌編小説】闇夜の涙 杜甫「石壕吏(石壕の吏)」より
真夜中の闇に、家人のかすかなむせび泣きが聞こえた。その後、下吏は老婆を連れて去ったらしい。
多重人格
多重人格に関して、漢方医学の見方は西洋医学と異なっています。漢方医学でいう多重人格とは、患者が自分の主意識を放棄して外来の霊や鬼などにコントロールされ、主意識がもうろうとなって不可解な行動に出ることです。
<心の琴線> 太陽の人
それはまだ私が母親になっていない、20代後半の頃からだろうか。小さい子供を見ると、とびきり愛おしく感じるようになった。親友の子供でも、通りすがりの子供でも、とにかく抱きしめたくなってしまう。
【佛家物語】この世で一番大切なことは?
その昔、多くの参拝者で賑わう円音寺という寺があった。この寺の正殿の梁に、一匹のクモが何千年も住みついていた。
お釈迦さまの歯に埋まった「舎利」 ミクロで見える姿は?
世界には、まだ私たちには計り知れない不可思議な現象があります。科学者が解明できたのは、奥深い宇宙の謎のほんの一端に過ぎないのかもしれません。
曹操――部下の裏切りを許す【千古英雄伝】
三国志に登場する天下人・曹操(そうそう)。当時の歴史をドラマチックに描いた「三国志演義」の影響から、冷酷で計算高い人物とされていますが、実は部下からの信頼が厚く、適材適所で人を重用した名将でした。
なぜ人は共産主義に騙され続けるのか
なぜ人は共産主義に騙され続けるのか。私が共産主義の失敗を予見したのは小学2年生のときである。担任の先生が産休に入り、自習の時間が多くあった。私は与えられた課題に黙々と取り組んでいたが、普通の小学2年生が自習を課せられて、黙って勉強するはずがない。周りの生徒はみんな大騒ぎだったので、隣のクラスの先生が注意に来た。結局、私を含めクラスの生徒全員が罰を受けることになった。
【佛家物語】良い思いが福をもたらす 神馬に選ばれた商人
昔、釈迦の時代の中インドに波斯匿(はしのく)王が治世にあたっていた舎衛という国がありました。ある日、波斯匿王は自ら釈迦牟尼世尊の住居に来て、五體投地の礼をしながら、長々と世尊の足元に跪き、言いました。「弟子はこの上なく誠実な心で、都市の町でお布施のご飯を用意して仏様に供えます。国民が世尊を知るようになり、仏様の慈悲を浴びて、妖怪妖蠱から遠ざり、五戒を守り、悪事をやめて、国の患いを取り除くことを願います」
諸葛孔明――部下に仕事を任せるべき?【千古英雄伝】
現代のビジネスパーソンの皆さんは、どこまで部下に仕事を任せたらいいのか、悩むこともあるのではないでしょうか。
それでは三国志の時代、諸葛亮と馬謖、王平の3人からその仕事ぶりを確認してみましょう。
諸葛孔明――天意には逆らえない【千古英雄伝】
諸葛孔明(181年- 234年)は、三国時代の蜀漢の政治家、戦略家です。彼は天文、地理、軍事の学問に精通し、草廬(そうろ 孔明の出世前の住居)から出る前に、既に天下のことが分かっており、人間の知恵者の代表として称えられていました。彼は劉備を助けて、国土、資金、兵馬などがほとんど何もない状態から、魏国、呉国と鼎立できるほどの国富民強の蜀漢政権を築き上げました。
曹操――千年にわたり誤解され続けた大義の士【千古英雄伝】
「三国志」というと、人々は劉備、関羽、張飛を義の士と言い、曹操は義が無いかのように言われている。実のところ曹操も義の厚い人間の王である。最も分かりやすい例は、趙雲子龍が単騎で主である阿斗(劉禅)を救った際、曹操は兵士に射殺させることができたが、曹操はそれをしなかった。
中国伝統文化と日本(一)
東アジアの海の上という、おもしろい位置に日本がある。「おもしろい」と言ったのは、大国である中国の隣国の一つでありながら、海を隔てているせいか、その影響の受け方が地続きの国とはまた違った、独特の道をたどってきたからだ。
岳飛――救国の英雄【千古英雄伝】
岳飛 (1103-1142年)は、中国で最も讃えられる武将の一人です。北宋の末に生まれ、戦での勝利だけでなく、自己を律した 道徳の高さでも知られています。古代の伝記や、岳飛を奉る寺院を通して、中国では忠誠の象徴として 伝え続けられています。
韓信――武将の股くぐり【千古英雄伝】
韓信(紀元前約231-196年)は中国史で最も傑出した軍事家に数えられます。劉邦が400年続いた漢朝の基礎を築く際、補佐役を務めたことで知られていますが、韓信の少年時代の逸話が、忍耐強さへの教訓として最もよく物語られています。
諸葛孔明――草船で矢を拝借【千古英雄伝】
最高の贈り物は、友から来るのでしょうか? それとも敵から来るのでしょうか? 3日で10万本の矢が必要となった天才軍師は、最も便宜的な解決策を見出しました。敵の弓や矢筒から放たれた矢を利用しようということです。
諸葛孔明――子孫に残した家訓【千古英雄伝】
諸葛亮の一生は、克己奉公したもので、後世の人の手本となった。彼は、自分の子女に遠大な志を持つことを教え、54歳のときに8歳の息子の瞻に有名な『誡子書』を書き残した。これは、彼自身の人生経験を総括したものであり、子女に対する人生の指南でもある。