チベット族被災者が抗議 戸籍制度で地震の救済得られず=中国青海省

2010/05/26 更新: 2010/05/26

【大紀元日本5月26日】先月起きた青海大地震の救済金受給資格を求め、青海省玉樹県のチベット族住民約200人が先日、現地政府の前で抗議した。チベット族住民には正式な玉樹の戸籍がないため、4月14日の震災から現在に至るまで、政府の救済金を全く受けることができない状態にある。

香港紙「南華早報」の5月23日付けの報道によると、2時間の抗議の後、政府幹部が抗議者代表と会見。抗議者らの訴えを承諾し、平穏に終了した。

ある抗議者は、政府が再び彼らの要求を無視するならば、再度抗議を行うと語っていた。

これらの抗議者は、四川省カンゼなどの4つの州県に所属するチベット族で、長年、玉樹地区に住んでいる。中国の戸籍制度では、その地区の正式な戸籍を持たないと、政府の各種援助は受けられない。

中国当局の賠償規定では、震災により家族を一人失った家庭には8千元の救済金を支給されることになっている。この他にも、正式な玉樹の住民であれば1日10元の生活費と150元の一時補助金を申請することができる。

北京政府は青海省の地震後、玉樹県に対し2億元の緊急救済金を支出し、年内に90億元の再建基金を配分することを承諾している。

一方、四川省から移住した漢族も、政府の救済を何も受けることができないと語っている。現地政府は彼らの苦情や訴えを聞こうとしないという不満の声も出ている。

(編集・坂本)
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