【大紀元日本4月30日】中国共産党で汚職調査を担当する中央規律検査委員会は29日、李春城・四川省党委元副書記(58)の党籍を剥奪し、公職から追放したと発表した。李氏は習近平氏が党総書記に就任した直後の2012年12月に拘束され、習政権における一連の高官摘発の皮切りとなった人物だ。委員会は李氏を送検する方針も決めている。
四川省は、党最高指導部元メンバー、周永康氏の権力基盤であり、李氏は周氏の側近だった。李春城事件の動きは直接、周永康事件の動向を反映すると言われ、注目されていた。
規律委員会は声明で李氏は▼職務上の便宜を利用し、他人に利益をもたらす見返りに巨額の賄賂を受け取った▼妻と娘が他人から巨額の財物を受け取った▼弟の経営活動に利益をもたらした▼職権を濫用して封建的で迷信的な活動を行い、国家の財政資金に巨額の損失をもたらした▼腐敗堕落したなど、重大な規律違反があったと発表した。また、こうした違反は違法でもあるため、同氏を司法機関に送致するとした。
李氏は周永康氏が四川省トップを務めていた2000年に同省濾州市の党委書記に抜擢され、その後省都・成都市の市長を務め、さらに省の党委副書記に昇進した。香港明鏡網は、李氏は周氏とその息子・周濱氏の事業の「最大の助っ人」であると指摘。周濱氏は四川省の石油化学プロジェクトや不動産、四川トラストへの投資などで、李氏から多大な「支援」を受けたという。今回規律委員会の声明はこういった不正も勘案されているとみられる。
(翻訳編集・張凛音)
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