[ロンドン 14日 ロイター] – 世界の著名科学者らは新型コロナウイルスの起源がなお不確かで、中国武漢市の研究所から漏えいした可能性はデータに基づいた綿密な調査で誤りと証明されない限り排除できないとの見解を示した。
英ケンブリッジ大学や米スタンフォード大学などの科学者18人は科学誌「サイエンス」への書簡で「パンデミックの起源を判断するにはさらなる調査が必要だ」と主張。研究所から偶発的に漏れた可能性と、動物から人へ感染した可能性は、いずれも理論上あり得るとの認識を示した。
新型コロナの起源を巡っては、世界保健機関(WHO)の調査団が1月から2月にかけて武漢などを訪問。最終報告書でコウモリから別の動物を介して人に感染した可能性が高いとの見解を示し、研究所からウイルスが漏えいした可能性は「極めて低い」と結論付けた。
しかし科学者らは報告書が漏えい説について「バランスの取れた検討」がされていないとしている。
「十分なデータが得られるまで(ウイルスの起源が)自然によるものか研究所から漏れたか、両方の仮説も真剣に受け止める必要がある」とし、綿密で公平な調査が必要と訴えた。
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