中国ポータルサイト最大手の「新浪(Sina)」は1日、台湾での運営を停止した。ペロシ米下院議長の台湾訪問を2日夜に控えての出来事だ。同社が運営するミニブログ「微博(Weibo)」の台湾版サイトも同様にアクセスできない状態となった。
台湾メディア「IT Home」によると、新浪の台湾版サイトは1日に突然アクセスできなくなった。運営側は「会社の経営戦略を考慮して、台湾市場での運営を暫定的に停止する」と発表しているという。
新浪が台湾でサービスを開始したのは1998年11月。同社は台湾のみの営業成績を公表していないが、2021年までの記録では中国以外事業で損失を計上している。米ナスダック上場企業だったが、米中関係の悪化を受けて2021年春に上場廃止した。
台湾ではペロシ米下院議長訪台の話題が盛んにオンラインで取り上げられていた。中国の人権問題に言及してきた同氏の訪台に、中国共産党は強く反発。「あらゆる必要な措置を講じる」と威嚇したほか、4日からは台湾を包囲する形で大規模な軍事演習を開始した。
また、中国税関総署は1日深夜、台湾の食品や医薬品企業100社余りからの輸入を緊急停止しており、報復措置と見られている。
(翻訳編集・静媛)
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