[ブリュッセル 24日 ロイター] – 欧州連合(EU)は24日の環境相会合で、域内の温室効果ガス排出量削減目標引き上げを来年実施することに合意した。
環境相会合は、11月にエジプトで開催される国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)に向けたEUの交渉方針を承認。大半の加盟国がまだ国別削減目標を提出しておらず、EUとしては「できるだけ速やかに」域内全体の削減目標を引き上げるとしながらも、その実行は関連法制整備を巡る協議が終わってからになるとの流れを確認した。
加盟各国は、これらの協議を年内にまとめ上げることで意見が一致した。関連法制には、2035年までに化石燃料エンジンの新車販売を禁止することや、EUの炭素市場の抜本的改革などが含まれている。
EUは現在、域内の温室効果ガス排出量を2030年までに1990年比で55%減らす目標を掲げる。複数の高官の話では、昨年7月にこの目標達成のために打ち出された包括的な気候変動対策の一部がそれ以降により踏み込んだ内容に修正されており、削減目標引き上げは可能だという。
今回の環境相会合では、洪水など温暖化に起因する損失と損害(ロス・アンド・ダメージ)を被った貧困国への支援をCOP27の検討課題とすることをEUが支持することにも合意した。
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