[ニューヨーク 30日 ロイター] – 台湾の蔡英文総統は中米訪問の経由地である米ニューヨークで講演し、中国が「意図的に」緊張を高める中でも台湾は冷静を保ってきたと述べた。
総統が米国に立ち寄っていることに中国は反発しているが、米台の当局によると、これまでのところ通常と異なる中国の軍事行動は見られていない。
蔡総統はシンクタンクのハドソン研究所主催のイベントで、「中国は意図的に緊張を高めるが、台湾は常に慎重かつ冷静に対処している」と強調。台湾が中台関係の責任ある当事者であることを世界に見てもらうためだとした。
台湾の中央通信社が発言内容を伝えた。
「台湾の人々は平和を切望している。しかし、戦争を回避する最善の道は自らの力を強化することだと、歴史はわれわれに教えてくれた」と語った。
台湾海峡の不安定化は世界に深刻な経済・安全保障のリスクをもたらすとし、全ての国に同地域で平和と安定を維持するよう呼びかけた。
台湾の事実上の在米大使館の役割を果たしている駐米台北経済文化代表処によると、ニューヨークでの総統の日程は全て報道陣や一般市民には非公開とされている。
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