今年もまもなく、年に一度の大型EC販売(ネット販売)のセール「双11」が始まる。
「双11」とは11月11日のことで、中国でのその意味は「独身の日」である。ただし、独身であるかないかに関わらず、この「双11」の期間に、中国ではネットショッピングの大々的なバーゲンセールが行われることで知られている。
しかし今年の「双11」前後の期間中、中国の消費者の77%は「買い控え」をして消費を抑制する傾向があるという。
米国に本拠を置くコンサルティング企業大手「ベイン・アンド・カンパニー」は、今月7日に発表した最新調査で次のように指摘した。
調査に協力した中国主要都市の3,000人のうち、半数近い消費者は「より手頃なブランド、あるいはプライベートブランドの商品に切り替える」と答えている。また、回答者の35%は「よりお得なキャンペーンを待っている」と答えた。
中国の消費者は今、生活必需品は買うが、家電製品や家具など、必ずしもすぐに必要ではない大型商品の購入を控えている。その分、人々は外食や旅行などの際に、ちょっとした「ご褒美」を求めているという。
中国人の消費を減退させている原因は、経済全般の不況、とくに国内不動産価格の下落が続いていることが挙げられる。また、失業率の高さなども不安材料になっており、人々はなかなか消費にお金を回すことができない。
中国に進出した欧米の著名ブランドも、中国人の消費低迷を身をもって感じている。
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