駐中国オランダ大使館は3月1日、中国南西部の主要都市・重慶にある領事館を閉鎖すると発表した。閉鎖の詳細な理由については明かさなかった。
オランダ大使館はX(旧Twitter)上で「重慶総領事館は今日(2024年3月1日)をもって正式的に閉鎖された。今後、重慶、四川、陝西、雲南、貴州の事務は、駐北京大使館が管轄する」との短い声明を発表した。
恣意的な法執行や中国市場の萎縮に直面する外資企業は、中国ビジネスから相次いで撤退している。今回の領事館閉鎖は、外資呼び込みを狙う中国共産党にとって逆風となりそうだ。
ブルームバーグによると、オランダの外交官は1日、重慶で開かれた外国人商業界の会合で閉鎖を発表した。同地域における商機が少ないことを理由に挙げたという。
同じく1日、中国に駐在する外国人記者からなる「駐中国外国人記者協会(FCCC)」は声明文を発表し、オランダメディアに対する取材妨害について懸念を示した。
声明文によると、オランダメディアの記者は成都市で経営問題が取り沙汰されている四川信託銀行の顧客や投資家らによる抗議活動を取材していたところ、私服警官らに押し倒され、地元の警察署に連行された。大使館員が到着すると取材班は解放されたが、その後もパトカーによる追跡は続いた。
FCCCは「取材中のオランダ人ジャーナリストが受けた扱いに非常に動揺している」とした。
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