5月23日、小泉進次郎農林水産大臣は閣議後の記者会見で、政府備蓄米の放出について新たな方針を示した。これにより、店頭に並ぶ価格が5キログラムあたり2千円台となることが期待されている。
備蓄米放出の新方針
小泉農相は、備蓄米の放出に際し、従来の入札方式ではなく、随意契約を採用することを表明。これにより、流通業者との迅速な取引が可能となり、早期の市場投入が期待される。手続きは来週早々に開始される予定で、早ければ6月初旬には店頭に並ぶ可能性があるという。
また、地域ごとの流通状況に応じて、優先的に供給を行う方針も示された。小泉農相は「早く届けられるところには2千円台で届けていく」と述べ、スピードを重視する考えを強調した。
米価高騰の背景と政府の対応
農林水産省の集計によると、全国のスーパーで販売される米の5キログラムあたりの平均価格は、2025年3月以降、4千円を上回っている。政府は、これを受けて備蓄米の放出を決定し、価格抑制を図っている。しかし、放出後も米価の下落にはつながっておらず、石破茂首相は「3千円台でなければならない」との考えを示している。
専門家の中には、備蓄米の放出が「小出し」で行われていることに対し、価格抑制効果に疑問を呈する声もある。流通業者が高値で仕入れた米と安価な備蓄米を混ぜて販売するよう促すなど、政府は業者への対応も強化している。朝日新聞が報道した。
今後の展望
政府は、6月以降も毎月、備蓄米の売り渡しを継続し、この夏の端境期まで切れ目なく供給する方針である。必要があれば、さらなる対応策も講じる考えだ。
米の価格動向は、消費者の生活に直結する重要な問題であり、政府の対応が注目される。今後の動向に注視していく必要がある。
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