オーストラリア政府は5日、同国の海軍の新型フリゲート艦に、海上自衛隊護衛艦「もがみ型」改良型を採用すると決定し、日本政府に伝えた。
オーストラリア政府は約100億豪ドル(約9500億円)をかけて新フリゲート艦を計11隻導入する計画で、最初の3隻は日本で建造する予定。日本にとって、最大規模の防衛装備品の輸出になる見込みだ。
マールズ国防相は5日、記者会見で「もがみ型はオーストラリアにとって最高の艦艇だ」と評価した。
三菱重工業が開発した海上自衛隊護衛艦「もがみ型」は、従来の汎用護衛艦の定員約200人に比べ省人化され、約90人での運用が可能。米国の艦艇と連携して運用しやすい。
昨年2月、オーストラリア政府は新型フリゲート艦の導入計画を発表した後、日本や韓国、ドイツなどが提案し、昨年11月には候補を日独に絞り込んで検討を進めてきた。今年中に候補者を決定すると発表していた。
石破首相は、X(旧ツイッター)に「オーストラリア政府は、わが国の『もがみ』型護衛艦の能力向上型をオーストラリア海軍の次期汎用フリゲートとして選定した。オーストラリア政府の決定を歓迎する」と投稿した。
その上で、「今後、契約締結に向けて官民一体となって取り組んでいく」と述べた。
中谷防衛相は5日、閣議後の記者会見で「特別な戦略的パートナーであるオーストラリアとの安全保障協力をさらなる高みに引き上げる大きな一歩となるもの」と述べ、オーストラリアの決定を「歓迎する」と語った。
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