中国 「中国のアップル」にまた安全疑惑、リコール直後に新トラブル

中国産シャオミEV 停車中に勝手に解錠・発進【動画あり】

2025/10/06 更新: 2025/10/06

中国で販売台数を急拡大させている小米(シャオミ)の電気自動車(EV)に、再び深刻な安全問題が浮上した。停車中の車両が勝手に解錠・発進する様子が防犯カメラに記録されたのだ。

車主が証拠を突きつけてもメーカー側は「利用者の誤操作」と責任を否定し、利用者の間に不安と怒りが広がっている。

9月30日、山東省威海(いはい)市の男性がSNSに投稿した映像には、店先に停めた青いシャオミ製のセダンが突然「ピピッ」と音を立て、自動でロックされた後、そのまま発進していく様子が映っていた。車主は店内で妻と作業をしており、スマートフォンは箱の中に置かれたままだった。映像には、車が動き出した瞬間、女性が驚いて叫び、男性が慌てて外へ飛び出す姿も記録されている。幸い、けが人や事故はなかった。

 

停めた車が勝手に動き出す瞬間、2025年9月29日、山東省(映像よりスクリーンショット)

 

中国メディアの取材に対し、車主は「車が勝手に動いたのに、メーカーは自分の誤操作だと言い張っている」と憤った。「その時、スマホには一切触れていない」と反論し、監視映像を公開して証拠を示した。

スマートフォン事業で急成長し、「中国のアップル」と呼ばれる小米は、EV市場への参入を国家戦略の柱として位置づけてきた。しかし安全性への疑念は以前から指摘されている。

今年3月には安徽省の高速道路で小米SU7が衝突炎上し、若い女性3人が死亡。車両が衝突後にロックされ脱出できなかった疑惑が浮上し、メーカーの説明は「ごまかし」と批判を浴びた。さらに9月には、小米の電動車「SU7」シリーズ約11万7千台のリコール(無償回収・修理)が発表されたばかりである。

「世界一のスマートカー」を誇示してきた小米だが、現実に起きているのは、誰も望んでいない無人運転である。

 

(停めた車が勝手に動き出す瞬間、2025年9月29日、山東省)

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
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