中国 崩壊するモラルと沈黙する警察

「皆で盗れば無罪」? マラソン会場まで略奪の舞台に=中国【動画あり】

2025/11/03 更新: 2025/11/04

中国各地で、群衆(ほとんどが付近住民の集団)が畑やスーパー、イベント会場を襲い、物資を奪う事件が相次いでいる。

畑主や店員がどれほど声を上げて止めても無駄。現場に駆けつけた警察も「法不責衆(ほうふせきしゅう)――大勢でやれば罪に問えぬ」として手を出さず、秩序の崩壊をただ見つめている。さらに、犯人たちの住む村の幹部までもが「拾っただけ」と言い訳し、加害者をかばう始末だ。

こうした中国社会の「モラル崩壊」を象徴する出来事が、10月末にまたしても起きた。

四川省成都市のマラソン大会終了後、会場に残されたミネラルウォーターやバナナ、パンなどの補給物資が観衆によって次々と持ち去られた。スタッフが「持って行かないで!」と叫んでも誰も相手にせず、電動バイクで堂々と運び去る者までいた。主催者は「回収予定の参加者用物資だった」として警察に通報したが、現場では混乱のまま終息した。

 

(略奪現場の様子)

 

中国政法大学出身で国際法を専攻する頼建平氏(アメリカ在住)は、こうした略奪の連鎖を「一地方の問題ではなく、中国社会全体の病理だ」と指摘する。その根源は共産党体制そのものにあり、党が国民の財産を奪い、搾取を当然としてきた結果、庶民までもがその「悪のお手本」を模倣するようになったという。

 



中国のスーパーと畑で略奪行為 経済失速で崩れる秩序と倫理「スーパーマーケットで消えたドリアン60箱」

中国・山西省のスーパー開業がまさかの修羅場に。未会計のドリアンを客が次々に食べ尽くし、60箱が消えた?!

李凌
エポックタイムズ記者。主に中国関連報道を担当。大学では経済学を専攻。カウンセラー育成学校で心理カウンセリングも学んだ。中国の真実の姿を伝えます!
関連特集: 中国