中国販売低迷のなか日産が輸出戦略 中国開発の新エネ車を世界へ

2026/04/25 更新: 2026/04/25

日産自動車は、北京国際モーターショーで、中国市場で開発・生産した新エネルギー車を世界へ輸出する計画を発表した。中国での自動車販売が低迷する中、同社は中国を新型車開発と輸出の拠点と位置づけ、東南アジアや中南米などへの展開を進める方針である。

日産は2027年までに、中国で開発したスポーツタイプ多目的車(SUV)など新型5車種を投入する計画を示した。イバン・エスピノーサ社長は「中国は、日産にとってグローバルなイノベーションと輸出の拠点として重要な役割を担う」と述べた。

同社は、中国で開発・生産した電気自動車(EV)「N7」を皮切りに、東南アジアや中南米への輸出を進める。将来的には30万台規模の輸出を目指すとしており、中国事業を国内販売だけでなく、海外市場向けの供給拠点として活用する構えだ。

一方、中国市場では日本メーカーの苦戦が続いている。ホンダは販売不振を受け、ガソリン車の生産を減らすため、中国にある一部工場の稼働を休止する方針である。広州汽車集団との合弁会社が運営する工場の一部で近く生産を終えるほか、東風汽車集団との合弁工場でも一部休止を検討しているとみられる。

背景には、中国製EVの台頭による販売苦戦がある。ホンダの2025年の中国での生産台数は、前年比16.4%減の68万台に落ち込んだ。背景には、中国製EVの台頭による販売苦戦がある。ホンダの2025年の中国での生産台数は、前年比16.4%減の68万台に落ち込んだ。

中国国内の自動車販売全体も低迷している。2026年2月の世界全体のEV登録台数は前年比11%減となった。最大市場である中国での登録台数が前年比32%減と大きく落ち込んだことが響いた。

販売減の要因には、政府の政策変更がある。これまで新エネルギー車に適用されていた自動車取得税の「全額免除」措置は昨年末で打ち切られ、2026年1月からは「半額減免」へと縮小された。これにより、消費者は価格に対して一段と敏感になっている。

影響は地元メーカーにも及んでいる。中国EV最大手の比亜迪(BYD)でさえ、2026年1月の新車販売台数は前年同月比30%減の21万51台に落ち込んだ。BYDは新エネルギー車のみを販売しているため、免税措置縮小の影響を大きく受けた形である。

中国市場では、補助政策の縮小や販売競争の激化により、外資系メーカー、地元メーカーの双方が難しい局面を迎えている。日産はこうした環境の中、中国を輸出拠点として活用することで、新たな成長余地を探る考えだ。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます
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