中共の代理人として活動した米ジャーナリスト 禁錮2年

2026/09/02 更新: 2026/09/02

トランプ政権当局者を中国共産党情報当局の協力者に勧誘しようとしていた。

 

【米バージニア州アレクサンドリア】中国共産党(中共)情報当局に長年協力し、中国国営メディアにも勤務していた米国人が、中共の代理人として活動した罪で禁錮2年を言い渡された。

6月に有罪を認めたトーマス・ポーケン2世被告は、7年間にわたり中共側の担当者から計10万ドルを受け取り、報告書を作成していた。担当者は、報告書が中国の習近平に直接届けられると説明していた。

ポーケン被告(51)は2月、中共側の担当者のため、トランプ政権当局者を協力者として勧誘しようとした数日後に逮捕された。

9月1日に開かれた量刑言い渡しの審理で、米検察官のイーライ・ロス氏は、この事件について、中共のスパイ活動を「象徴する」ものだと述べた。

ロス氏は、ポーケン被告が「何が正しいかを知っていた」にもかかわらず、「意識的な決断」に基づいて行動したと指摘した。また、ポーケン被告の名前で掲載された中国メディアの記事や、米当局の発見を逃れるために通信記録を削除した行為にも言及した。

ロス氏によると、ポーケン被告は2025年に連邦捜査局(FBI)から警告を受けた後も、中共当局のために活動を続け、中共政府側のために情報源を取り込む目的で1万ドルのボーナスを提示していた。

「彼は金のためにやった。名声のためにやった。彼はこの道を選び、そして捕まった」とロス氏は述べた。

深緑色の拘置所服を着たポーケン被告は、事実関係を争うつもりはないと述べた。この数か月にわたる独房収容の間、母国に与えた損害について毎日考えてきたという。

「私は多くの秘密を知り、それらの秘密を中国側に話した」とポーケン被告は述べた。

ポーケン被告は2010年ごろに中国へ移住し、その後、中国中央テレビ(CCTV)や海外向け部門の中国国際テレビ(CGTN)など、中国の複数の主要国営メディアで勤務した。裁判資料によると、2019年以降、米国を6回訪れ、毎回、数日から数週間滞在していた。

検察側は、ポーケン被告が中共当局に情報を提供する人物を勧誘する目的で渡米していたと述べた。裁判資料によると、「キャシー」とされる主な担当者は通常、渡航1回につき約7千~8千ドルを送金し、費用を負担していた。

ポーケン被告は、キャシーの質問に基づいて報告書をまとめ、インタビューを録音していた。現在、連邦機関に勤務する氏名非公表の人物に対する質問の一部は、大統領政権の考え方に焦点を当てたものだった。ポーケン被告は情報をキャシーに送信し、受領の確認を得るとメッセージを削除していた。

米司法省によると、ポーケン被告は中国・武漢市の人物らのグループに報告書を売っていた。このグループは、技術や同省に関する情報を求め、ポーケン被告にサイバー諜報活動への協力も求めていた。

ポーケン被告は、中国を拠点とする「リチャード」と「ウィリアム」という別の2人とも活動していた。2人は、情報は日本へ渡ると説明していたが、ポーケン被告は2人が中共政府のために働いていると考えていた。

ポーケン被告の弁護士、チャールズ・バーナム氏は、被告の動機は金銭ではなかったと述べた。

バーナム氏はレオニー・ブリンケマ判事に対し、困難な幼少期を過ごしたポーケン被告は「人生を一からやり直す必要があり」「中国がその機会を与えた」と説明した。

同氏によると、ポーケン被告は米中関係の改善を信じており、中共の情報機関員らはその思いを利用したという。

バーナム氏は、7年間で10万ドルという金額について、「人生を変えるほどのものではない」と主張した。

ブリンケマ判事はこれに同意せず、「中国では10万ドルはかなり大きな価値がある」と述べた。

検察側は禁錮36か月を求刑していた。検察側は裁判資料で、ポーケン被告と妻が2023年、計40万ドルでマンション2戸を購入し、中共政府側が費用を全額負担する家族旅行に出かけたこともあると指摘した。

ポーケン被告は、中国にいる妻と息子について話した際、声を詰まらせた。妻の米国査証(ビザ)の延長申請は6月に却下されたという。

「すべてについて、本当に申し訳なく思っている」と述べた。

ブリンケマ判事は、「非常に不幸な」状況だと認めた。

判事は、実際の被害者はしばしば収監される本人ではなく、その家族であると述べた。

「それが司法制度の悲しい現実だ」と語った。

ポーケン被告は服役後、3年間の監督付き釈放となる。判事は、この期間中の海外渡航を禁じた。

バーナム氏は声明で、「ポーケン氏は責任を認め、裁判所の判決を尊重している。政府側も本日の法廷で認めた通り、ポーケン氏は中国側に機密情報を一切提供していない」と大紀元に述べた。

審理には、ポーケン被告の父親であるトーマス・ポーケン氏も出席した。父親はレーガン政権時代、国内のボランティア事業を管理する連邦政府の特別対策班を率い、その後、テキサス州共和党の委員長を務めた。

父親のポーケン氏は法廷を出る際、コメントを控えた。

Eva Fu
エポックタイムズのライター。ニューヨークを拠点に、米国政治、米中関係、信教の自由、人権問題について執筆を行う。
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