9月3日、アメリカの主要自動車メーカーでつくる業界団体は、中国製車両やコネクテッドカー向けソフトウェア、ハードウェアを規制する法案を、年末までに可決するよう米議会に求めた。
ロイターなどによると、ゼネラル・モーターズ(GM)、フォード、トヨタ、フォルクスワーゲン、現代自動車、ホンダ、ステランティスなどで構成する「自動車イノベーション連盟」が、議会に書簡を送った。
同連盟のジョン・ボゼラ会長兼CEOは、中国メーカーが政府の補助を受けた車両を世界市場に大量に輸出していると指摘。「こうした状況はまだ米国内では起きていない」としながらも、脅威の大きさと緊急性を踏まえ、中国製車両や関連ソフトウェア、ハードウェアを規制する法案を年内に成立させるよう求めた。
中国車の米市場参入に警戒
BYDや吉利汽車などの中国メーカーは、世界市場で急速にシェアを伸ばしている。中国国内では需要低迷と激しい価格競争が続いており、各社は輸出を拡大している。
低価格の中国製EVはすでにカナダやメキシコでも販売されており、米自動車業界では、今後中国車が米国市場に本格参入することへの警戒感が強まっている。
現在、中国車は高額な関税に加え、米商務省によるコネクテッドカー規制によって、事実上アメリカ市場から締め出されている。
自動車業界は、こうした措置を一時的な行政規制にとどめず、法律で恒久的な措置とするよう求めている。
法案には修正求める声も
今年7月、米上院商務委員会は、中国自動車メーカーの市場参入を規制する法案を承認した。ただ、中国資本が入る欧米メーカーにも影響が及ぶ可能性があり、テッド・クルーズ委員長は一部修正が必要だと指摘している。
法案には、中国企業の出資比率が15%を超える企業による米国内での自動車販売を禁止する条項がある。メルセデス・ベンツでは、中国系投資家が合計で約20%の株式を保有しているため、現行案のままではアメリカで自動車を販売できなくなる可能性がある。
また、6月にはEVメーカーのポールスターが、トランプ政権の規制により、2027年モデルからアメリカで自動車を販売できなくなると明らかにした。同社はスウェーデンに本社を置くが、中国の吉利控股集団が過半数の株式を保有している。
米政府は、コネクテッドカーがアメリカの車所有者に関する機微なデータを収集する可能性について、国家安全保障上の懸念を示している。規制対象には、Bluetooth、Wi-Fi、携帯通信、一部の衛星通信技術が含まれている。
ご利用上の不明点は ヘルプセンター にお問い合わせください。