ワクチン混入の異物はステンレス片 死亡事例とは「現段階で関係なし」=共同声明

2021/09/02 更新: 2021/09/02

新型コロナウイルスワクチン混入していた異物について、厚生労働省は1日、製造機器のステンレス製の破片であったと発表した。ステンレスは医療用機器にも使用されており、筋肉内に注入された場合でも医療上のリスクが増大する可能性は低いとした。また、武田薬品工業モデルナ社は共同声明のなかで、再発防止策を講じるとともに、2人の男性の死亡事例と注射の因果関係は現時点で確認されていないと主張した。

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混入物は高品質ステンレススチール

厚生労働省は公式ホームページ上で調査結果を公開した。武田薬品工業はワクチンの製造元モデルナ社と、その欧州における委託生産拠点であるスペインの ROVI Pharma Industrial Services, S.A.(以下、「ROVI 社」)と共同で調査を行ったところ、異物はワクチンの製造ラインで混入した可能性があるとの結論に至った。

異物が混入する最も可能性が高いものとして、ワクチンにフタをつける過程の機器に取り付けられた「2つの金属部品の設置不具合による摩擦」を挙げた。

また、モデルナ社が委託した独立調査機関によると、ワクチンに混入した異物は316ステンレススチールであることが分かった。この種類のステンレススチールは「製造や食品加工の際に一般に使用」されているものであり、「ハイグレード(高品質)」なものであるという。

委託生産を行うROVI 社は共同声明のなかで、すべての製造ラインで目視による再確認を行うことや業務手順書の改善をする等の再発防止策を講じると発表した。

死亡事例との因果関係は確認できず

2人の健康な30代男性がモデルナ社製ワクチンを接種した後に死亡した事例も共同声明の中で取り上げられた。そこでは、2人の死亡とワクチン接種の因果関係は確認されておらず、「相互の関係なく偶発的に生じたもの」と考えられる、と記されていた。

また、「これらの死亡事例と今後、因果関係の有無に関する正式な調査を実施していくことが重要」との見解を示した。

(大紀元日本語編集部)