「あれほど元気だった夫が、妻が、コロナワクチンを接種した後、なぜ亡くなったのか」。
国や自治体が推奨するワクチンの有効性および安全性を信じ、周囲を感染させないため自分がワクチン接種することを「義務」とまで考えて、呼びかけに進んで応じた結果は「突然の死亡」という最悪のものだった。
愛する家族を失ったばかりか、十分な説明も謝罪もなく、全く不誠実な国の対応に、やり場のない怒りをもつ遺族が今、増えている。
厚生労働省には、新型コロナウイルスのワクチン接種後に死亡した事例の報告が、既に1900件以上あがっている。同省のホームページを見ると、【ご注意ください】という注意書きのなかに「ワクチンの接種のメリットが、副反応などのリスクより大きいため、接種をおすすめしています」という、意味のはっきりしない不可解な文言もある。
リスクよりもメリットのほうが大きいので、現在も「接種をおすすめ」していると厚労省は言う。しかし、明確な死亡例だけでも既に1900件以上あるうえ、接種との関連が疑われる死亡のケースや、死亡には至らないまでも長期的な障害や健康被害が生じる可能性まで考慮すれば、現状のワクチン接種が本当に「おすすめ」できるものか、厚労省の責任問題も含めて、大いに疑問は残る。
11月25日、衆議院会館で行われた「新型コロナワクチン接種と死亡事例の因果関係を考える勉強会」では、コロナワクチン被害者団体を運営する鵜川和久氏と被害者の遺族3人が出席し、証言した。
鵜川氏が昨年9月から始めた「コロナワクチン被害者駆け込み寺」には、国が推奨するワクチンを接種した親族が突然死亡したばかりか、その原因も説明されず、国の誠意ある対応を全く得られないことに、行き場を失った遺族が相談にやってくる。
これまで200人以上の遺族に会ってきた鵜川氏によると、遺族が厚労省(厚生労働省)に電話で問い合わせても「報告を上げておきます、と答えるだけだ」という。
さらに鵜川氏は、予防接種救済制度という制度がありながら、ワクチン接種による被害を受けたことで救済を申請したものの、多くの審査が滞ってタライ回しにされている現状を批判。「(厚労省は)どうなっているんだ?」と早急の対応を訴える。
予防接種救済制度とは、予防接種法に基づく予防接種を受けた者に健康被害が生じた場合、厚生労働大臣が「被害の原因は予防接種によるものである」と認定すれば、市町村から死亡一時金や医療費などの給付が行われる制度だ。ただし厚労省は「個別に審査し、ワクチンの接種による健康被害と認められた場合に給付する」としている。
新型コロナワクチンに関係する事例について、厚労省は、今年12月12日までに5477件の救済申請を受理している。
そのうち、ワクチンとの因果関係が認められ、死亡一時金の給付対象と認定されたのは、わずか15人。死亡には至らなかったものの健康被害が認定され、医療費や入院通院などの経費に相当する手当てが支給されたケースが1242件。救済対象として認定されなかった事例が125件。保留が24件となっている。
そこには、5477件という全体数からして、審査そのものが大量に停滞している現状も浮かび上がる。また、救済の申請さえできず「泣き寝入り」しているケースが少なくないとすれば、その被害の実態は膨大なものになる可能性もある。
勉強会に呼ばれた厚労省職員に対して、鵜川氏は、同じロットナンバー(ワクチンの製品番号)で、どれだけの人が亡くなっているか(厚労省は)分かっているはずだと指摘した上で「ワクチン接種を即刻止めるべきだ」と求めた。
多くの事例で「ワクチン接種との因果関係は認められない」とする厚労省の見解に対し、元気だった家族を突然失った遺族は「因果関係は明らかだ」と強く主張する。
「有効・安全」を前面に出し、国を挙げて推進してきた新型コロナワクチン接種は、そのワクチンの安全性という根本かつ最重要の部分が大きく揺らいでいる。
今後、日本あるいは世界における、史上最大規模の薬害事件に発展する可能性もゼロではない。
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