2024年5月19日、暑い夏日が続いた中国黒竜江省牡丹江市で大雪が降った。突然の雪に戸惑い、車内で雪の様子を撮影していた市民が着ていたのは「半袖」だった。
「夏に降る雪は冤罪がある」と中国では古来から言われており、この異常気象を「神の怒り」や「不吉の前ぶれ」「天下大変の前兆」とする民間の言い伝えがある。
そのため、昔であれば、このようなめったに見られない現象が起きた時には、中国メディアも「夏の奇景」としてめでたい報道をしていたが、それが「常態」と化したいま、国民が動揺するのを恐れているのか、あまり報道されなくなった。
中国は今、経済の破綻、失業者の爆発的増加、疫病の蔓延、異常気象による農業への打撃など、どれをとっても国の根本を揺るがす大問題を抱えている。そうした切迫した状況から、人々が「不吉な現象」をより深刻に受け止めることは、無理からぬ話なのである。
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