英国家統計局、ワクチン接種死亡者を未接種者と分類していた=内部メール

2024/06/01 更新: 2024/06/01

英国家統計局(ONS)は、政府が2021年に新型コロナウイルスワクチン接種が「安全かつ効果的」であると主張するために使用したデータセットにおいて、死亡したワクチン接種済みの人々の一部をワクチン未接種者として誤分類していたことを内部メールで認めた。

健康諮問・回復チーム(HART)の共同議長であるクレア・クレイグ博士はONSがどのような情報を持っているかを確認するために、情報開示を要求した。これにより、統計データがどのように偏っていたかについてのやり取りが公開された。

2021年4月、ONSは政府の統計規制機関として、COVID-19ワクチンの接種開始から3か月以上が経過した後、接種状況に応じた死亡率に関する月次レポートの発表を始めた。

初期の報告では、各年齢層にわたって、ワクチン未接種者における非コロナ関連死亡数の急増が示されている。

クレイグ博士は大紀元に対し、「人々にワクチンを接種しているのに、未接種者が突然死亡する理由はない」と述べた。

同氏は、ロンドン大学クイーン・メアリー校のノーマン・フェントン教授とマーティン・ニール教授を含む統計学者や科学者のグループと共に、データの正確性に長い間疑念を持ち、記録の保持や分類方法に多くの問題を指摘している。

規制当局は、未接種の人々の死亡率が急増したのは、死期が迫った人々がワクチンを接種していなかったためだと主張した。これは「健康なワクチン接種者効果」として知られている。しかし、この主張は、重篤な病気の人々をワクチン接種の優先対象とするNHSのガイドラインと矛盾していた。

情報開示要求による新事実の発覚

クレイグ博士の個人情報開示請求により、ONSが依拠したワクチン接種者のデータベースには、ワクチン接種記録が中央システムに送り返される前に死亡した人々を除外していたことが判明した。

同氏は匿名のONS職員の内部メールをXで公開した。そのメールには「この問題について意見があるのか?クレア(クレイグ氏)は以前から、『国家免疫管理システム(NIMS)』のデータが不完全であること(例えば、ワクチン記録が中央NIMSシステムに報告される前に亡くなった人々が除外されていることなど)を正しく指摘していた」と記されている。

クレイグ博士は、自分と同僚たちが「長年にわたり」この問題を訴えてきたと述べている。

「私たちはこの問題が主に記録管理の問題であることを示す研究論文を発表してきた。しかしONSは自らの見解を変えず、間もなく亡くなる人々が2週間以内に死ぬかもしれないとわかっており、ワクチン接種しても意味がないからだと主張していた」

同氏は「私たちは数学的な検証を重ね、特定のケースでは事実かもしれないが、それが十分な説明にはならないことを明らかにした」と述べた。

ONSは「健康なワクチン接種者」効果を唱える一方で、以前には「不健康なワクチン接種者」効果についても言及している。それは深刻な基礎疾患を持つ人々がワクチン接種を受ける可能性が高いというもので、正式にワクチン接種を受けた人々の死亡率を説明するためのものだ。

「見せかけの策略」

フェントン氏は、自身のブログ「Where Are the Numbers(数字はどこにあるのか)」で、クレイグ博士のアクセス要求によって明らかになったことは重要であると書いている。なぜなら、「ONSのデータは、おそらく世界中のどのデータソースよりも、ワクチンが非常に有効で安全であるという主張を補強するために使用されたからである。

そして、私たちが常に主張してきたように、そして今や確実なことですが 、彼らのデータに基づく有効性と安全性の主張は完全に幻想であり、 誤分類という安っぽいトリックに 陥りやすく、プラセボ、あるいはさらに悪いものでさえ、安全で効果的であると「示される」可能性がある。

「彼らは嘘をつき、意図的に偽情報を作り出し、広めた。私たちは陰謀論者だと非難され、その結果、私たちの評判は傷ついた」

今年の初め、ONSは超過死亡率の算出方法を見直し、その結果、2023年の統計は以前の3分の1にまで減少した。

ONSは大紀元へのメールで、総選挙前の沈黙期間中はコメントを控えると伝えたが、事実関連の問い合わせには回答している。

ONSの女性広報担当者は、クレイグ博士が共有した内部メールが本物であることを確認し、「ワクチン接種後すぐに死亡し、NIMSに記録がなかった人々を含む特注の抜粋を入手したため、ワクチンの安全性とワクチンの有効性に関するすべての出版物にそのデータが含まれている」と述べた。

声明には、ワクチン接種状況別の死亡データとともに以前に公表された次の抜粋が付け加えられた。

「まれなケースだが、ワクチン接種後すぐに死亡し、記録がシステムに入力される前に死亡した場合、ワクチン接種が記録されないことがある」

そのため、私たちのデータセットには、2023年6月28日まで国家免疫スケジュール(NIMS)に記録がなく、ワクチン接種後間もなく亡くなった人々の情報を抜粋して含めている。2021年の国勢調査データとリンクしている人々の中で、ワクチン接種はされたものの、亡くなった後にワクチンの記録が追加されたためにNIMSデータには含まれていなかった新規接種記録が1484件あった。

「都合の良い大混乱」

クレイグ博士は、ONSがデータを迅速に生成するよう圧力を受けており、誤分類された死亡者の実際の数は、規制当局が示した1484人の数字よりもかなり多いと考えている。

「これは予想通りの大混乱だと思う…しかし、本当の問題は、政府がそのデータを根拠にワクチンの安全性についての主張をしていることだ。そのデータに基づいてそのような主張をすることはできません…これは都合の良い大混乱と言えるだろう」

博士は、「根本的に、データ収集システムには欠陥があり、中央集権的なデータ収集は提示されているほど美しく純粋なものではない…そして、人々は政府のデータにそれほど信頼を置くべきではない」と指摘した。

クレイグ博士は、ワクチンが過剰死亡の原因になっていると、ある程度の確信を持って考えていると述べた。

「デルタ変異株の波の際、多くの人が亡くなった。そして、過剰死亡率はワクチン接種率が低い地域で最も高く、ワクチン接種率の高い地域で最も低かったが、これは一回目のコロナワクチンの接種が行われる前から当てはまっていた」

クレイグ氏はこれを社会経済的な理由で説明できると述べた。なぜなら、ワクチン接種率の高い地域は一般的に裕福であり、したがって、肥満や喫煙関連の病気など、貧困に関連する健康問題が少なく、呼吸器疾患で死亡するリスクが低くなる傾向にあるからだ。

「その後、オミクロン変異株が登場し、関係は完全に逆転した。そして今、ワクチン接種率の高い地域では死亡率が上昇しており、これはワクチン接種を受けたために人々が亡くなっていることを示している」

同氏はさらに、2021年5月には、命に関わる緊急事態への救急車の要請が急増したと述べた。

「それまでは1日の死亡数2千件だったのが、ロックダウンで一時的に減少し、その後ワクチン接種が始まると、2021年5月には1日2500件に増加した。つまり、数か月の遅れがあり、その後ずっと高いままだった。これはコロナのせいではありえない。なぜなら、(2020年には)上昇していなかったが、2021年5月に上昇した」

「そして同時に、労働年齢人口の長期疾患や障害の大幅な増加が見られる。これは2021年の春に増加し始めた。これらの事実を結びつければ、ワクチンが人々の命を奪っていると気付くのは難しいことではない。具体的な数字を出すことはできないが、確かにワクチンが人々を死に至らしめていると言えるだろう」

政府は一貫して、ワクチンは「安全かつ効果的」であり、ワクチン接種による死亡は極めて稀であり、ワクチン接種によって世界中で「数百万人」の命が救われたと主張してきた。