自民316議席の「一強」鮮明に 参政党・チームみらい躍進で野党地図が激変

2026/02/09 更新: 2026/02/09

自民党が戦後最多となる316議席を獲得して圧勝する一方で、参政党が15議席へと一気に勢力を伸ばし、チームみらいも初の二桁となる11議席を得るなど、新興勢力の「躍進」と既存勢力の「明暗」がくっきりと浮かび上がる選挙となった。

今回の第51回衆院選では、定数465のうち自民党が316議席を獲得し、単独で憲法改正発議ラインを超える戦後最多の議席数となった。 小選挙区での圧倒的な強さに加え、比例代表でも前回から議席を積み増し、事実上「一強」体制をさらに強めた形だ。

与党が「絶対安定多数」を大きく上回る議席を得たことで、予算や重要法案の成立だけでなく、憲法改正や安全保障政策、経済政策の大転換までを射程に収めたとの見方も広がる。 

野党では参政党が比例代表で議席を伸ばし、最終的に15議席を獲得した。 先の参院選での躍進を受けて衆院選でも全国的に候補者を擁立しており、小選挙区では苦戦しながらも比例で票を積み上げた形だ。

消費税や食の安全、子育て支援など生活に直結するテーマで分かりやすいメッセージを打ち出し、「どの政党にも入れたくない」層の受け皿になったことが、比例票の上積みにつながった格好だ。

AIエンジニアの安野貴博氏が率いるチームみらいは、これまで衆院に議席を持たない新興政党だったが、今回の選挙で比例で議席を重ね、最終的に11議席を獲得した。 結成から日が浅い「日本で一番若い政党」として、デジタルやテクノロジーを前面に出した公約を掲げ、「政治と行政の仕組みをデジタルの力で新しくする」と訴えてきた。

チームみらいは、子育て減税やAI・ロボット・自動運転への重点投資など、「未来への成長投資」をキーワードに掲げ、特に都市部の若年層やテック業界関係者から支持を集めたとされる。 代表自身がSNSや動画配信を駆使し、「政治資金の丸見え化」や行政の見える化といった改革路線を打ち出したことも、「古い政治」への不満を抱く有権者の共感を呼んだ。

既存野党の苦戦と「野党再編」の火種

一方、立憲民主党と公明党が結成した中道改革連合は49議席にとどまり、公示前167議席から大きく後退する惨敗を喫した。 日本維新の会も36議席、国民民主党は28議席にとどまり、自民に対抗しうる「第二極」をどの勢力も築けなかった。

この結果、国会内の野党地図は複雑さを増している。中道改革連合の求心力低下により、維新、国民、参政、チームみらい、減税日本・ゆうこく連合など、中堅・新興勢力が乱立する構図となり、「反自民」の旗印をめぐる再編論が一気に現実味を帯びた。 特に、テクノロジーや減税など特定テーマで支持を集める新勢力は、ポスト中道改革連合の枠組みづくりにおいてキャスティングボートを握る可能性がある。

今回の選挙で明暗を分けた最大のポイントは、「不満票」を誰が吸収したかだと言える。物価高や将来不安への怒りは確かに存在していたが、それが必ずしも既存の野党には向かわず、参政党やチームみらいといった新興勢力に流れたことで、中道改革連合など従来の受け皿が空洞化した。

 

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます
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