イギリスの政界に動揺が広がっている。トランプ大統領は6月21日、スターマー英首相が辞任するとの見方を示した。
トランプ氏は最近、自身のSNS「トゥルースソーシャル」への投稿で「キア・スターマー氏はイギリス首相を辞任するだろう」と述べた。そのうえで、「彼は極めて重要な二つの問題、すなわち移民政策とエネルギー政策で大きく失敗した。(北海油田の開発を進めるべきだ)」と批判し、「彼の幸運を祈る」と記した。
トランプ氏の投稿に先立ち、英紙オブザーバーは、スターマー氏が6月22日に辞任する見通しだと報じていた。
ただし、スターマー氏本人は現時点で辞任に関する正式な発表を行っていない。
スターマー政権はここ数か月、党内外から厳しい圧力にさらされている。直近では6月19日、政敵のアンディ・バーナム氏が補選で議席を獲得し、労働党党首および首相の座からスターマー氏を引きずり下ろす動きに踏み切れる条件が整った。
これに対しスターマー氏は同日、「たとえバーナム氏が挑戦してきても、自分は職を投げ出さない」と述べ、続投への意欲を示した。しかし、2024年の総選挙で労働党が圧勝してから2年が経過するなか、同党への支持率は低下傾向にある。
5月に行われた地方選挙では、労働党が過去30年で与党として最大規模の敗北を喫したことを受け、党所属議員の約4分の1がスターマー氏の辞任を求めた。労働党はイングランドの地方選挙に加え、スコットランドとウェールズでの議会選挙でも議席を失った。
スターマー氏は就任以来、「変化を実現する」と公約してきたが、党内では次回総選挙でポピュリスト政党「リフォームUK」を率いるナイジェル・ファラージ氏に勝利できないのではないかとの懸念が高まっている。
ファラージ氏は、トランプ氏によるスターマー政権批判に反応し、自身のXへの投稿で「問題はそれだけではない」と述べ、移民政策やエネルギー政策以外にも課題があるとの認識を示した。
ファラージ氏はこれまでもスターマー政権の移民政策を批判してきた。一方、スターマー氏は昨春、イギリスへの純移民数を削減する方針を表明している。
リフォームUKは近年、厳格な移民政策を掲げて支持を拡大している。その政策には、外国人が政府補助住宅への入居を禁止する案も含まれる。
ファラージ氏は今月14日の投稿で、「これらの住宅はイギリス国民が負担して建設したものであり、まずイギリスの国民が利用すべきだ。新たな移住者は、自らの貢献によって居住資格を得るまで待つ必要がある」と主張した。
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