駐日中国大使館と日本外務省が、国連憲章の「敵国条項」を巡り、X上で応酬した。中国大使館が敵国条項は現在も有効だと主張したのに対し、外務省は、中国も賛成した国連総会決議などを挙げ、同国の主張は過去の合意と相いれないと反論した。
中国大使館「現在も有効」
中国大使館は9月4日、Xへの投稿で、1945年9月2日に日本政府が署名した降伏文書とポツダム宣言の受諾について、日本の軍国主義による侵略戦争の性質を確定したものであり、この歴史的結論は改変されるべきではないと主張した。
その上で、国連憲章第53条、第77条、第107条に規定されたいわゆる「敵国条項」は、現在も有効だとの見解を示した。
中国大使館は、敵国条項を第二次世界大戦の敗戦国に対する特別な制度と位置付け、国際平和と安全への脅威の再発を防ぎ、戦後の国際秩序を守るための制度的な保障だと説明した。
また、日本が軍国主義による行為を認め、国連憲章の全内容を受け入れたことが国連加盟の前提だったと主張した。
外務省、国連決議を根拠に反論
これに対し、外務省は9月8日、Xを通じて中国側の主張に反論した。
外務省は、1995年の第50回国連総会で、敵国条項が時代遅れとなり、すでに死文化しているとの認識を示す決議が圧倒的多数で採択され、中国も賛成したと指摘した。
さらに、2005年の国連首脳会合成果文書では、国連憲章から「敵国」への言及を削除するとの決意が、全加盟国首脳の合意によって示されたと説明した。この合意には中国が加わっていることから、敵国条項が現在も有効だとする中国側の主張は、過去の投票行動や合意と「相いれない」とした。
日本の戦後の歩みに言及
外務省は法的な位置付けに加え、日本が戦後、平和国家として歩んできた実績にも言及した。
外務省は「日本は、戦後一貫して平和国家として国際社会の平和と繁栄に貢献してきた。こうした点は国際社会でも広く認識されている」と主張した。
日本は戦後、政府開発援助(ODA)や国連平和維持活動(PKO)などを通じ、国際社会への貢献を続けてきた。
今回の応酬では、中国側が敵国条項の法的有効性を主張したのに対し、日本側は、中国自身も参加した国連総会決議と国連首脳会合の合意を根拠に、同条項は死文化しているとの立場を改めて示した。
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