三中全会前に軍高官を粛清した、その真の狙いとは?

中国共産党の党首の習近平が、7月中に開催予定の重要会議を前に、人民解放軍の高官に対する粛清を強化していると見られている。今回の粛清は、期待に対する失望の表れと読むことができる。習近平は最高権力者として軍部の忠誠を求めてきたが、就任初期の反腐敗運動で権力を固めた習近平と、中共の代表的な既得権層である軍の高官たちの間には、大きな溝が存在していた。
2024/07/10 姜佑灿, 徐天睿

中国の医療従事者の給与が半分カット 目的は国内矛盾の転嫁

中国で医薬品や医療機器のメーカーに対する反腐敗運動が行われている中、多くの病院の医療従事者が給与カットを受けている。
2023/09/11 寧芯

「自宅から20億円見つかった」とされる常徳市副市長、川に飛び込み自殺か=中国 湖南

湖南省常徳市の副市長である龐波氏が、川に飛び込み自殺をしたとして話題になっている。腐敗撲滅運動のなか、龐波氏の自宅から「1億元が見つかった」という。
2023/08/03 李凌, 鳥飼聡

中国、政法委元高官らが次々と取り締まりの対象に 過去法輪功迫害に関与

中国の習近平指導部は、司法や警察などを統括する政法委員会(政法委)に対して汚職取締りを強化している。共産党中央政法委が今月16日「第2回整頓会議」を開催してからの11日間、中央から省レベルの約20人の高官がそれぞれ取調べを受け、党籍剥奪、または双開(党籍剥奪及び懲戒免職)などの処分を受けた。
2021/08/31

「永遠に続く政党はない」中国共産党が3つの手段で権力維持=英紙

「永遠に続く政党はない」。英紙「エコノミスト(The Economist)」は26日の週刊一面の記事でこう力説した。同記事は、中国共産党(以下、中共)は「思想に対する冷血で残酷な統制」「経済の投機的な発展」「人民には少しだけの蜜を与え、党高官を特権階級にする」という3つの手段で約1世紀にわたって生き延びてきたと指摘した。
2021/06/28

三合会や一帯一路の関与も インド太平洋地域における腐敗と中国犯罪組織シンジケート

インド太平洋地域の法執行機関による強力な捜査により、地域の犯罪シンジケートと中国犯罪組織の繋がりが明らかとなった。中国共産党に関係している組織も存在すると考えられている。
2021/04/24

中国、テンセント上級幹部を拘束 公安省元高官に無断で情報提供=報道

米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」は10日、情報筋の話として、中国当局はIT大手、テンセント(騰訊控股)の上級幹部1人を拘束したと報じた。同幹部は、テンセント傘下のSNSアプリ、微信(ウィーチャット)で集められた個人情報を孫力軍・元公安省次官に密かに提供したという。
2021/02/12

中国、反腐敗運動で圧勝宣言 「米中対立で危機的な状態の反映」との分析

中国の習近平国家主席は14日に開かれた政治局会議で、反腐敗との戦いに「圧勝を収めた」と宣言した。2012年の共産党大会後に同運動が始まって以来の「勝利宣言」となった。同発言について、貿易問題に端を発した米中対立が先鋭化するなか、中国共産党政権は執政の危機にさらされ、「内部の団結」を優先させた、と専門家は分析した。
2018/12/17

湖南省、小学校教師を一時連行 「警察幹部の娘を立たせたため」=湖南省

湖南省珠洲県育紅小学校の教師は16日、地元警察署幹部の娘に体罰を与えたとして、一時警察当局に連行された。
2018/10/22

反腐敗が失速? 中国問題専門家:江沢民の逮捕が急務

中国政府系メディアが19日、約19日間ぶりに習近平国家主席の動静を報じた。国営中央テレビ(CCTV)は当日夜19時から放送されたニュース番組で、トップニュースとして、習主席が17日から19日にかけて開催された中国共産党中央軍事委員会の党建設会議に出席したと、11分間に及んで詳しく報道を行った。
2018/08/22

中国軍改革が困難な局面に? 営利事業の中止を延期

中国共産党中央弁公庁、国務院(中央政府)弁公庁、中央軍事委員会弁公庁はこのほど、軍による営利事業や有償サービスの提供を年内に全面的に停止するよう党、政府、軍の関係部門に通達した。しかし、新華社通信昨年5月31日の報道では、期限は今年6月に設定されていた。期限の引き延ばしについて「軍改革が予想以上の困難だった」との見方が出ている。
2018/06/16

中国、国営資産管理会社トップが失脚 金融界の大物と深い関係

中国共産党中央規律検査委員会(中規委)は17日、国営不良債権処理・金融サービス企業(バッドバンク)、中国華融資産管理株式会社(以下、華融)の賴小民会長兼党委員会書記(56)に対して、「重大な規律違反の疑いがある」として、取り調べを始めたと発表した。汚職問題で摘発されたとみられる。
2018/04/20

閣僚級3人失脚 2期目の習指導部、反腐敗運動を緩めず

10月の党大会閉幕後、2期目を発足させた中国の習近平政権は、汚職・腐敗取り締まりの強化を続けている。この約2カ月の間、すでに3人の省レベル(閣僚級)高官が失脚した。また、1人の軍高官が汚職容疑の調査中に自殺した。
2017/12/14

中国共産党の反腐敗部門新任トップ 共産党危機に言及

10月下旬の第19回党大会で昇進された中国共産党規律検査委員会(中規委)のトツプ、趙楽際・書記は就任早々、指導部メンバーを取り締まったほか、反腐敗の戦いをさらに深化させ圧倒的勝利を勝ち取るなどと発言した。前任の王岐山氏よりさらに辣腕だと一部の中国問題専門家はみている。
2017/11/13

党大会の入場に厳しい安全検査 セキュリティチェック7回も

中国共産党第19回全国代表大会は18日、厳戒態勢の中で開催された。入場に当たって、例年以上に厳しいセキュリティチェックが実施されている。
2017/10/18

中国重慶鋼鉄 負債規模6千億円超 国有資産の流失が原因か

中国国営鉄鋼大手の重慶鋼鉄股份有限公司(以下、重慶鋼鉄)は12日、会社更生手続きに伴う債務整理では、現段階の債務規模が356億3900万元(約6059億円)であるのを確定した、と発表した。今年7月上旬重慶鋼鉄の債権者は、同社が満期を迎えた債務の不履行とし、重慶市第1中級人民法院(地裁)に対して会社更生申請を行った。黄奇帆・重慶市前市長と息子の黄毅氏が同社の債務超過に関わっているとみられる。
2017/10/17

一歩も引かない習陣営 反腐敗運動の嵐が吹き荒れる

5月からの政局を分析すると、習陣営は江派に対し、一歩も引けない立場にあるのが分かる。19大までに行われる反腐敗運動の嵐は、海外からの暴露で失速するどころか、逆に加速したと思われる。
2017/06/29

中国保険大手の安邦トップ 身柄を拘束 金融界の腐敗取り締まり

中国金融界における腐敗取り締りの動きは強まっている。中国大手保険会社「安邦保険集団」は14日、呉小暉会長(51)が「個人的な理由でしばらく職務を遂行できなくなった」と発表した。これまで多くの中国メディアに取り上げられた呉氏の「身柄拘束」説を裏付けたものとなった。
2017/06/15

次の粛正ターゲット? 中国・安邦の2兆円超えの超大型買収にストップ

中国当局は、国内保険大手の安邦保険集団(以下、安邦)に対して、海外での投資や買収を認可しない姿勢を示した。また、中国国内外メディアは最近、安邦の呉小暉会長に対してマイナスの報道が目立っている。背景には、習近平当局による金融セクターへの粛正強化と関係するとみられる。
2017/05/02

金融当局が規制強化、中国株大幅に下落

中国株式市場は4月24日、主要株価指数の上海総合指数は前営業日比約1.4%安の3129ポイントで取引を終えた。今年に入ってから最大な下げ幅となった。金融規制当局がレバレッジ取引への取り締まりと金融セクターへの監督管理を強化するとの強硬姿勢に嫌気で、投資家からの売り注文が集中した。
2017/04/26

江沢民の最側近に聴取か 親族らの資産は7200億円=香港誌

中国共産党中央紀律検査委員会(中紀委)は、このほど江沢民の側近中の側近と言われる曽慶紅・元国家副主席と弟の曽慶淮・元文化部特別巡視員に対して、一族の汚職や腐敗の実態問題で事情聴取を行った。香港誌「争鳴」4月号が伝えた。
2017/04/05

天津市 国際人権日、壁新聞が伝えた天安門事件の真相

国際人権日である今月10日に、天津市南開区臥龍里などの数か所のバス停に、『六四天安門大虐殺』を題とした手書きの黄色い壁新聞が貼られ、多くの市民が足を止めて壁新聞を読んだ。中国語メディア「博聞社」が22日伝えた。
2016/12/28

中紀委書記 王岐山氏暗殺から逃れる 今回で27回目

先月、習近平政権の反腐敗運動の中心人物である中紀委書記、王岐山氏を狙った暗殺未遂の事件があったと、香港メディアが報じた。これは王氏にとって中紀委書記に就任以来、27回目の暗殺未遂となるという
2016/12/23

中国 6中全会コミュニケから予想される4つの政治動向

中国共産党の第18期中央委員会第6回全体会議(6中全会)は10月27日に4日間の日程を経て閉幕した。同会議では、中国共産党は党内の風紀粛正をめぐる『新情勢下の党内政治生活に関する若干の準則』(以下は『準則』)の制定と『党内監督条例』(以下は『条例』)の改正を行った。また閉幕後に発表された会議を総括する6千字あまりのコミュニケでは、「習近平同志を核心とする党中央」と2回も明記され、党内において習氏が絶対的かつ最高な権力を有するのが確実となった。6中全会後、共産党内に以下4つの動向が予測される。
2016/11/04

反腐敗ドキュメンタリー番組、習政権の「強い警告」伝える

 中国共産党第18期中央委員会第6回全体会議(6中会議)の開催直前に放送された、反腐敗運動を題材にしたドキュメンタリー番組『永遠在路上(永遠に道半ば)』が中国国内の世論を賑わしている。このなかで、失脚した政府高官らの汚職の実態が明らかにされたうえ、習近平総書記の党中央に抵抗する高官らの行動が詳しく伝えられたためだ。
2016/11/03

反腐敗を絶望視?「100年あっても撲滅できない」=香港誌

 中国共産党の習近平政権が2013年から「ハエもトラも叩く」と反腐敗キャンペーンを推進してきたが、しかし党内腐敗実態が深刻で、全国から集まった大小官員の汚職などを告発する案件の多さで「100年経っても処理ができない状態だ」と明らかになった。香港誌「動向」9月号が報じた。
2016/10/27

海外逃亡の江派閥官員に包囲網、G20反腐敗ハイレベル原則を採択

中国共産党中央紀律検査委員会(中紀委)監察部は6日、同公式ウェブサイトで、5日に閉幕した主要20カ国・地域首脳会議(G20)において、『G20反腐敗逃亡犯逮捕及び不法取得資産没収ハイレベル原則』を満場一致での採択、『G20の2017-18年反腐敗行動計画』の策定、G20反腐敗研究センターの北京設置にも意見が一致したことを、杭州G20サミットで得た重要な成果であるとの見解を示した。専門家は20カ国の間で、海外に逃亡した江沢民派閥の腐敗官員に対する国際的な包囲網を形成することが狙いだとの見解を述べ
2016/09/08

中紀委、「610弁公室」を反腐敗の巡視対象に

中国共産党中央政治局常務委員で中央紀律検察委員会(中紀委)の王岐山書記はこのほど、「反腐敗」キャンペーンの一環で、今後「中央邪教問題予防処理指導小組弁公室」を含む32の政府機関の党組織を巡回視察すると発表したした。6月22日、中紀委が公式ウェブサイトで公表した。
2016/06/29