小泉進次郎氏が総裁選出馬を正式表明 物価高対策と党再建を前面に掲げる

2025/09/20 更新: 2025/09/21

小泉進次郎農林水産大臣は20日、東京都内で記者会見を開き、22日告示、10月4日投開票の自民党総裁選に立候補することを正式に表明した。

小泉氏は、昨年の衆院選と今年の参院選で自民党が相次いで苦戦した事実を踏まえ、「国民の声を再び聞き、国民の思いを感じ取り、不安に真摯に向き合う」と強調した。そのうえで「国民が求める安心と安全を実現する政党として自民党を立て直す」と述べ、総裁選に挑む決意を明らかにした。

今回の総裁選は5人による争いとなる見通しである。小泉氏のほか、茂木敏充前幹事長、小林鷹之元経済安全保障担当相、林芳正官房長官、高市早苗前経済安全保障担当相が立候補を表明している。

小泉氏は政策の柱として物価高対策を掲げ、国民生活の安定回復を前面に打ち出す。具体的には、所得税の基礎控除拡大や2030年度までに平均賃金を100万円引き上げることを公約に据えた。経済成長と国民所得の増加を同時に実現し、消費を下支えする政策によって賃金上昇と投資拡大を両立させる構想である。前回の総裁選で敗れた経験を踏まえ、「不安に向き合う姿勢」を強調し、党再建への決意を鮮明にした。

他の候補はそれぞれ異なる政策課題に軸足を置く。茂木氏や高市氏は防衛・安全保障政策を重視し、防衛力強化を前面に掲げる。林氏は官房長官としての経験を背景に、政権運営の安定と調整力を訴える。小林氏は経済安全保障を中心に据えつつ、政策全般の均衡を意識する姿勢が目立つ。

小泉氏が経済政策を通じた国民生活の安定を最優先に掲げるのに対し、他候補は安全保障や政権運営など異なる課題を強調しており、総裁選は各候補の政策とリーダー像の違いが鮮明になっている。

エポックタイムズの記者。東京を拠点に活動。政治、経済、社会を担当。他メディアが報道しない重要な情報を伝えます
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