【ほっこり池】ソロバンの話

 渋沢栄一(1840~1931)は今日の埼玉県深谷の出身。

 生まれたのは天保11年2月13日、これを西暦に直すと1840年3月16日になります。渋沢翁が、91年の生涯にのこした業績は膨大なものですが、なかでも有名なのは著書『論語と算盤』(1916)で道徳経済合一説を説いたことです。

 今の若い方や子どもさんたちは、実用の場でソロバンをはじいているのを見たことがないでしょうね。およそ50年前、電卓が安く普及する以前は、職場の主役はソロバンだったのですよ。子どもは学習塾よりも珠算塾へ行かされました。私も3級です。

 算盤という言葉は、ときに「計算高く利己的」という負の語感でつかわれましたが、渋沢翁は「仁義道徳あっての富である」と説き、高潔な精神の象徴に算盤を掲げました。

 ソロバンの、見事な名誉回復でした。

(慧)

関連記事
中国古典舞踊の最高峰・神韻芸術団は20日に来日。待望の2025年神韻世界巡回ツアーが23日に日本の名古屋で開幕する。
肩の柔軟性と筋力を高める6つのエクササイズを実践すれば、可動域を改善し、肩こりや日常の不快感を和らげる効果が期待できます。
白キクラゲやレンコンをはじめ、免疫力を高める10の食材を紹介。伝統医学と現代科学が推奨する抗炎症効果で、肺を潤し冬を快適に過ごす方法を提案します。
新たな研究により、男性における自閉症の発症リスク上昇には、Y染色体が関与している可能性が示されました。男性では自閉症が女性より約4倍多く見られる一因として、Y染色体が自閉症リスクを特異的に高めていることが明らかになっています。
朝食のタイミングを調整することで、2型糖尿病の血糖値管理が改善する可能性があることが新しい研究で明らかに。運動と食事のタイミングが血糖値に与える影響を探ります。